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マノア渓谷の自然

56268547_2092835164127603_1152741828944986112_n.jpg先日、ハワイへフラの学びの旅に行ってきました。
その時に、「メレ(歌)」に出てくるオアフ島にあるManoa渓谷に行ってきました。
Manoa渓谷は、コオラウ山脈の麓に位置し、ワイキキとは違って熱帯雨林気候に属しています。「マノアが雨でもワイキキは晴れ」と言われるように、この一帯だけは雲が多く、ワイキキの15倍の降水量だそうです。
海の湿気を含んだ風が、コオラウ山脈にぶつかることで、その麓のマノアに大量の雨が降ります。
豊富な雨量に恵まれた森の植物達は、イキイキと生い茂り、ワイキキから距離はそう離れていないのに別世界のようなジャングルでした。a0181240_1526989.jpg
そんな「虹の谷」とも呼ばれるマノアには、虹の女神・カハラオプナの神話があります。

その昔、マノアの滝にカハラオプナという美しい女神が住んでいました。
カハラオプナの父は風の神、母は雨の神で、その娘であるカハラオプナは虹の女神として生まれました。
カハラオプナの類い希な美貌が嫉妬の原因となり、残忍な許嫁によって命を奪われます。カハラオプナは守護神であるフクロウ(プエオ)の助けと癒しによって幾度も生返りますが、その都度絶滅へと導かれる運命を辿ります。
最終的に命を落としたカハラオプナはマノアの地で虹になったと伝えられています。
そして、カハラオプナの妹"トゥアヒネ"が泣くと、今でもカハラオプナが現われて虹が出ると伝えられています。マノア渓谷に降る霧雨はトゥアヒネ(Tuahine)と呼ばれています。
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マノア・フォールズ・トレイルの入り口からしばらくは、歩きやすい道が続き、しばらくするとワイヒ川沿いを上流に向かって歩く狭い道になります。

緑深い原生林とシダが広がる深い森に入り、爽やかな空気に包まれます。
巨木が生い茂り、地面を覆う木の根をまたぎ、鳥の声に導かれながら進みます。
時折むき出しのゴツゴツした岩の段差を登り、この日は晴れていたので歩きやすかったのですが、雨が降っていたら泥濘みで滑ったら危なそうな道でした。
美しい森の中にも、倒木がいくつもあったり、大きな大きなシダの新芽に目を奪われたり、開きそうな花の蕾にうっとりしたり、死と再生が繰り返されている生命の営みを感じました。
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古代ハワイの大自然の姿が、そのまま残っているようなマノアの森の中を歩くと、ワイキキで感じていた時間の経過が突然ゆっくりになり、とても心が落ち着き地に足が付きました。
古代ハワイアンにとってマノアの森は、食料や薬草、そして衣類やカヌーの材料となる豊富な資源を提供していたそうです。
きっと古代からここを訪れた人達は皆、マイナスイオンをたっぷり受け取って、優しく涼しい風に吹かれ、静けさの中で鳥の鳴き声に耳を澄まし、美しい景色に癒されていたに違いありません。
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私はシダ類が大好きです。
マノアの森の中には沢山のシダ類が自生していました。
Hapu'u(ハプ・ウ) 、シダの新芽がオブジェのよう!!
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一瞬「かぐや姫」の物語に入ったような竹林が広がり、日本に居るような錯覚におちいる一角がありました。
元来、ハワイには竹が生えていませんでしたが、日本やアジア方面から持ち込まれたものが原生林になったようです。55910147_2092835804127539_3591519178391027712_n.jpg

マノアの滝は約46メートル。思っていたより水量が少なくて、この日は雨も降らず紫外線も強かったので虹も出ませんでした。
滝壺の周りには、ロープで"ここから先へは立ち入らないように"との看板が張ってありました。にも関わらず、それを無視して滝壺で泳ぐ人達がいたのが残念でした。

ここはハワイアンにとって、とても神聖な場所。
ハワイの自然を保護し、神話や伝説を大事にしているハワイアンにとって、滝壺に入ることは絶対にしてはいけないことだそうです。
神聖な場所を汚すことになるからです。
ここは2002年に土砂崩れもあったそうで、立ち入り禁止となっているとのことです。
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私たちはアラモアナセンターから出ているザ・バス5番で行きました。
乗車時間は30分程度。終点のバス停留所から山側へ5分程歩くと、マノア・フォールズ・トレイルの入り口になります。
マノア・フォールズ・トレイルの道のりは片道1.3km、
今回の反省点は、トゥアヒネの雨を体感したかったので、ホテルを出る時間が遅かった。早朝行けば良かったなと思いました。
雨具も準備万端だったのに、ピーカンの晴れでした。
私は、強力な晴れ女なのですが、今回ばかりは雨が降って欲しかったです。(笑)
帰りにマノア周辺の街を歩きましたが、この辺は素敵なお家が多くて、涼しい森も近いし、景観も素晴らしいのでとても住みやすい場所と感じました。
長野県民はやっぱり山が落ち着くのかもしれませんね。