「ありがとう」の戸締り☆彡

今日は夫が会社を退職するという大きな節目の日です。
祖父が設立し、両親と叔父夫婦で盛り立ててきた、中島家のシンボルのような会社が、完全に中島家を離れて新しい道を行きます。
私の人生が始まった時には既に存在していて、今の私があるのはこの会社のお陰と言っても過言ではありません。

子供の頃は保育園から帰ると一目散で両親のいる事務所へ走っていきました。
両親には「来ちゃいけない」と言われていたのですが、保育園であったことを早く母に話したかった私は、怒られても何度も行きました。
社員の人達が机の陰に隠してくれたり、沢山可愛がって貰ったことが懐かしいです。

その頃のお給料は現金手渡しだったので、祖父が封筒にお札を入れる仕事を見るのが好きでした。そしてお札に触れる喜びを幼い頃に知ってしまった私です(笑)!
きっと「ゆくゆくお前が後継なんだぞ」と言われながらお手伝いしていたんだろうな～!(^^)!
高校生の頃バイトさせて貰った時、汗水流して工場の床に垂れた油を拭く父の姿を見て、反抗期だったのですが、それだけは「将来見習おう」と心に決めた瞬間も覚えています。
そんな大切な想い出が蘇りますが、中島家のひとつの時代を夫が締めくくる役目を担ってくれたんだなと感じています。

昨年、他企業のグループ会社となり、83歳まで現役で働いていた父や、叔父が退職して、今年は夫も退職するという予想もしなかった流れになり、この1年本当に色々な感情を体験してきました。
でも、いろいろな矛盾を振り切って、夫と一緒に新しく生きていくことを改めて選べたことを、今本当に良かったなと感じています。

夫が27年間勤めた会社から覚悟をもって転職したことも、同族会社の大変さを身に沁みて感じただろうことも、時代の急激な変化に戸惑う姿も・・・隣で良く見てきました。
入社してから、5年激動でした。
入社と同時にモモの介護がはじまり、寝不足で会社に行っていたことや、台風19号、そしてコロナ・・・
そんな中、短期間で社長に就任し、大きなプレッシャーと葛藤を感じながら、大変だっただろうけれど一生懸命頑張ってくれました。

こういう形で退職になるとは思っていませんでしたが、本当に私には決して務まらない大きなお役目を果たしてくれたなぁ～と思います。
先日、夫にお墓参りに行こうと誘いました。
お墓に行ってみると、社長交代を決意した時、辞めると決断した時に、一人でお墓参りをして、草取りをしてくれていたことを知りました。
その時、結婚する時に、本当に覚悟を決めて中島家に入ってくれたんだなとつくづく感じました。
そして、私の代わりに戸締りをして、新しい扉を開くきっかけをプレゼントしてくれたんだと思います。

これからは、二人で同じ志をもって、本当にやりたいことの為に人生をかけるつもりでいます。
祖父が、亡くなって49日前に、私の夢枕に立ち、「生きていることが素晴らしいんだ!あと他の細かいことは一切気にするな!!」と言って消えましたが
もしかしたら、今の私達に時空を超えてプレゼントしてくれたメッセージだったのかもしれません。

また、先日床に大の字で寝っ転がって天上を見ていた時、「あっ!!!!この感覚・・・あの時の!」と想い出した風景があります。
子供時代に同じように床に大の字で寝っ転がって天上を見ていた時の感覚と同じでした。
印象に残る程の想い出ではないのに、なぜかその時の感覚が今でも忘れられずにいたのですが、時空を超えたパラレルワールドで、今の私がその時の小さな私に繋がった瞬間だったのだなと気付きました。
小さな私の手を右手に繋がっているイメージをして「あなたは将来人生をかけるものが見つかるよ!大変な道かもしれないけど、50歳のあなたは一生懸命頑張って生きているよ!!」とギュっと手を握りました。
そして、左手の方には未来の自分から、「大丈夫!乗り越えてここまで来なさい!待ってるよ!!」と威厳のある女神からメッセージを受け取ったように感じました。

中島家において、今日は大きな節目の日になりますが、肉体・感情・エネルギー全てで感謝を込めて過去の扉を閉じ、私達は前を向いて進みます。
そして、新しくなってこれからも続いていく会社と従業員の方々の幸せと発展を願っています。

今日も仕事が忙しく、いつもとなんら変わらない一日ですが、確実に、古い扉が閉じると同時に新しい扉が開く日です。

読んで下さってありがとうございました。